不動産鑑定業界に入る前に、不動産鑑定会社の面接にて企業側から
「不動産鑑定士は同じ士業である弁護士や会計士等と違い先生と呼ばれない」と説明があり、不動産のプロは不動産鑑定士だけではないし、そのような不動産のプロが不動産鑑定士のクライアントとすれば、たしかに先生とは呼ばれないだろうなとその当時は思っていました。
詳しくはこちらの記事にて
不動産鑑定業界で働いている現在も上記の思ったことと基本的に変わりはないのですが、この件に関して2点、新たな発見がありました。
1.不動産、特に不動産市場について不動産鑑定士よりも詳しいクライアントはいるが、「不動産鑑定評価」について不動産鑑定士より詳しいクライアント(不動産業者)はいない
2.クライアントに対し価格の伺いを必要以上に立てている鑑定士がいる
1.について、これは当たり前といえば当たり前なのですが、不動産鑑定評価について不動産鑑定士より詳しい不動産業者はいません。クライアントの不動産業者にいくら不動産に関する知識があったとしても、それを不動産の価格にどう反映させるか、価格形成要因をどのように扱うかということについては、彼らは全くの素人です。
例えるなら不動産鑑定士が料理人でクライアントである不動産業者が食材の生産者的なイメージなのかなー。
鑑定評価書を作成する=料理を作る、なのでいくら食材の生産者に野菜や肉の知識があっても最終的に作成される料理については素人、そのような感じなのですかね。
うちの会社にいるトップオブトップの不動産鑑定士の不動産および不動産鑑定に関する知識は半端じゃないので、その域までいったら先生と呼ばれるべきなんじゃないかと個人的には思います、先生と呼ばれるのが良いか悪いかは別として。
2.については、不動産鑑定士として情けないなーと思う部分です。
依頼者プレッシャーがどうのと問題となっている昨今ではありますが、不動産鑑定評価は「不動産鑑定士という専門家の価格に関する意見であり判断」であり、価格に幅がでてしまうのは仕方ないというか当然の話ではあります。
価格に幅がある分、その範囲内でクライアントの期待する価格に少しでも合わせにいくというのは自然な流れではあると思います。
が、あまりにもクライアントに「この価格で大丈夫ですかね。。?」と聞く鑑定士がいるので、見習いの私としては情けないというかイライラしてきます、この価格で大丈夫ですかってなんだよお前が専門家として出した価格だろうと笑
絶対にクライアントの意向に寄せない価格に絶対的な自信のある鑑定評価書を作成する不動産鑑定会社があっても面白いよなー、成り立つかどうかは別として。
ということで、不動産鑑定業界に入ってみないとわからないことばかりですね。
令和4年度不動産鑑定士試験が終わって数日後の五反田で飲みました。
今後の自分の方針を考えるべく星乃珈琲
Wi-Fiが設置されていないのはビビった